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| 「メガネ」 今田久帆 選 |
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原爆のむごさを溶けたメガネ知る |
時任敏子 |
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お眼鏡に叶わぬ嫁に介護され |
山田とく子 |
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針穴に母の眼鏡が吸い込まれ |
松代天鬼 |
| 「メガネ」 表よう子 選 |
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指メガネ覗くこの世は美しい |
柴田比呂志 |
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メガネ外し今日は無題の日としよう |
川村道子 |
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新しいメガネが空気入れかえる |
恵利菊江 |
| 「せっかち」 鈴木恒夫 選 |
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せっかちな男が掴む導火線 |
島津敏子 |
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せっかちで運命線が蛇行する |
戸田久子 |
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せっかちな風は気にせぬ風見鶏 |
堀内重紀 |
| 「せっかち」 丸山進 選 |
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かくれんぼ見つかる前に顔を出す |
高木みち子 |
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ついでにと明日の日記も書いておく |
菱田文 |
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行列のできる店とは縁がない |
松長一歩 |
| 「角」 浅野滋子 選 |
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角質がポロポロ落ちる詩と出会う |
松谷早苗 |
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街角にドラマの種が落ちる秋 |
戸田冨士夫 |
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角がとれわが世渡りの回顧録 |
竹内そのみ |
| 「角」 板橋柳子 選 |
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絶望を掴む荒野にある角度 |
島津敏子 |
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わたくしの小さな角を守り抜く |
木村英昭 |
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鋭角にあの世この世が行き来する |
中川洋子 |
| 「吹く」 奈倉楽甫 選 |
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吹き抜けた風さえ今は愛おしい |
猫田千恵子 |
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上下などないから温い風が吹く |
河合正秋 |
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吹き矢では届かなかったプロポーズ |
小林祥司 |
| 「吹く」 松代天鬼 選 |
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脱デフレ風は富裕に向いて吹く |
伊藤久二夫 |
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風が吹く日が楽しみなススキの穂 |
小出順子 |
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草笛を吹くと昔が腰かける |
松浦繁子 |
| 「伏せる」 荒川八洲雄 選 |
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感情は伏せて聖書を読み返す |
西尾美義 |
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一枚の白紙伏字を嫌い抜く |
鷲尾貞子 |
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伏せ縫いの裾に絡んだ絹の撚り |
中川洋子 |