本文へ移動
| 「跳ねる」 坂 範子 選 |
 |
跳ね返す飛沫をためているコップ |
中川洋子 |
 |
本当のドラマは芝居跳ねてから |
竹平和枝 |
 |
美しい角度であすも跳ねてみる |
柴田比呂志 |
| 「跳ねる」 丸山 進 選 |
 |
跳ね返った石を聖書と受け止める |
岡戸君江 |
 |
水しぶき浴びて男が舟を出す |
廣田洋江 |
 |
僥倖と語る少年駒はねる |
松原ヒロ子 |
| 「薄い」 佐藤 文子 選 |
 |
薄く剥くリンゴ答を待っている |
大野よね |
 |
束の間の薄日や母の爪を切る |
鷲尾貞子 |
 |
薄情けポッケに詰めて生きている |
竹内そのみ |
| 「薄い」 今田 久帆 選 |
 |
伸びきった輪ゴム影まで薄くなる |
高木みち子 |
 |
思い切り泣いた夜明けの薄い月 |
神谷ヒキノ |
 |
人情が絡むともろい薄氷 |
鈴木千代見 |
| 「和」 鈴木 恒夫 選 |
 |
平和だと信じて咲いた茄子の花 |
三好光明 |
 |
飾り気の無い妻と居て平和な日 |
丸山重司 |
 |
和平案蹴って野武士となる覚悟 |
平松由美江 |
| 「和」 板橋 柳子 選 |
 |
のどごしの水が平和を唱えてる |
岡本聡 |
 |
平和幻想割れる卵を抱いている |
佐藤文子 |
 |
平和への銃をわが子へ持たせるな |
島津敏子 |
「鍛える」 奈倉 楽甫 選
|
 |
過保護の子鍛えてくれたアルバイト |
石川典子 |
 |
胸借りて恩を返した勝ち名のり |
福村今日志 |
 |
いざ鎌倉真価を見せる叩き上げ |
青山良巳 |
| 「鍛える」 松代 天鬼 選 |
 |
被爆者の痛恨反骨を鍛え |
本多雅子 |
 |
人間が蒔いた種から鍛えられ |
土佐昌子 |
 |
きたえても鍛えてもなお弱い葦 |
今村美根子 |
「巡る」 荒川 八洲雄 選
|
 |
逝く影の重さと巡るあしたの絵 |
浅野滋子 |
 |
愛憎を鎮めて巡り合う銀河 |
神谷ヒキノ |
 |
巡る忌へ思慕むらさきに涸れていく |
坂範子 |